今年も異次元的な酷暑ですが、皆様、お身体ご自愛のほどお過ごしくださいね。
このような気候ですので、夏休みも「いざ、プールだ!海だ!リゾートだ!」と現地まで向かうのも、フィールドに出た途端に凶悪ダンジョンレベルの魔物が待ち構えているかのごとく、勇気以前に回復魔法とアイテムの補充が追いつかないほどのサバイバルになります。
それゆえ、「こんなときだからこそ、夏休みの宿題を終わらせてしまおう!」という風向きも生まれます。
しかし、ここでも【読書感想文】なるラスボス級の魔物が待ち構えております。
今回は、そんな【読書感想文】との向き合い方について、保護者の皆様や現役の・中学生・高校生の皆様に取りましてのご参考になれば幸いなお話となります。

本題に入らせていただく前に。
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さて、ここからが本題です。
◆読書感想文の存在意義
「何故、読書感想文を書かないといけないのか?」
「別に読書感想文でなくとも、マンガ感想文や映画感想文、動画感想文だっていいじゃない」
これは、多くの皆様の心の奥底に【一度は感じた疑問】として存在したことがあるものと思われます。
私なりの考えとしましては、以下の2つが挙げられます。
「自分の心で感じて、考えたことをアウトプット(言語化)する力の育成のため」
「言語認識の力と、相手の伝えたいことを理解する力の育成のため」
「自分の心で感じる力」とは感受性となり、「感じたことをもとに考える力」とは想像力であり創造力になります。
マンガや映画・動画のようなビジュアルは、目の前に展開されることを受け取るために「見ればわかる」という入りやすさはあるのですが、本は文字のために、ビジュアルよりも難易度が高いものになります。
文字でなければ伝わらない何かを、いかに感じてイメージするか。
「見ればわかる」ならぬ「読めばわかる」にするため必要となるのが【言語認識の力】であり、そこからうまれる【想像力】であります。
同時に、読書感想文は、自分の伝えたいことを表現する力の育成にもなります。
自分の感じたことや考えたことを、どのようにして文字で伝えるか。
「言語認識」とは「言葉と言葉をどのようにつなげると意味を成すのか」を学ぶものであり、それが相手の伝えたいことを理解する力の育成になります。
それらを鍛えるのが国語の授業であり、特別レッスンが読書感想文であると言えます。

◆保護者の皆様に是非お願いしたいこと
お子様の読書感想文をサポートすべく見守られる保護者の皆様にとりましては、場合によっては非常にもどかしく感じられてしまうことも度々おありかと思われます。
しかし、お子様ご自身が感じられるもどかしさは、その数倍にも及びます。
なぜならば、特に小学校低学年のお子様には、大人が持ち合わせる語彙力に至るまでは非常に遠い距離が存在しているからです。
お子様は、そうした【今、自分が持ち合わせているだけの語彙力】を、思いつく限りフル稼働させています。
まずは、一つの作文の下地作りをなさったお子様を褒めてあげてくださいね。
私にも、小学校低学年の頃の読書感想文には、トラウマがあります。
書き上げた下書きを見た母親から「これは感想じゃなくて、あらすじ!」と、痛烈なダメ出しをされてしまいました。
私なりに「どの場面でそう思ったのかを書かないと、伝わらない」と感じて書いたことが、母親の目には「ただのあらすじ」にしか映らなかったのです。
わずか6、7、8歳の子供が、幼い語彙力を必死に活用してまとめたものは、あっけなくクリティカルヒットをくらい、立ち直れなくなったものです。
このような大人の行為は、【語彙力や表現力の豊かさが大人と対等でないお子様】に対して、決してマウントを取るかのごとく、頭ごなしに痛恨の一撃をお与えになることになります。
作文の下地内容はどうあれ、「なんとか、まずは頑張ったよ!」というお子様の達成感を一瞬にして粉砕してしまうことは、まさにアドラー心理学でいうところの【勇気くじき】となり、物事を言語化するお子様の力と可能性に大きなトラウマを残してしまうのです。
お子様の伸びやかな感受性と想像力・創造力の育成のためにも、是非とも全力で回避していただきたいところです。
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◆主導権はお子様にある
本を選ぶことも、作文を最後まで書き上げるのも、すべてはお子様が「自分で決めて選んだ」という主体性のもとに成り立つものです。
つまり、読書感想文を通じた学びの主導権は、お子様ご自身にあります。
なかなか取りかかれない、本を一冊選ぶにも時間がかかりすぎる……
そんなお子様には、保護者の方が選んで決めてしまうのではなく、あくまでも【選択肢を提示する】というサポートに徹していただけるとよいですね。
もしも、「選んだ本がつまらない」というお子様がいらしたら、
「最後まで読んでみよう。また新しい本を読み直すと大変だと思うし、最後が一番面白いかもしれないよ?」
と促してあげたり、
「どんな展開になったら、面白いと思えるかな?」
等と【自分がその本を読む前に想像していたお話や展開】とのギャップも作文の材料になることを示したりしてみてくださいね。

また、「すごかった」「面白かった」という感想を更に掘り下げるため、
「その場面の、その人物の、どんなところがすごかったの?」
「自分だったら、その場面では、どんなことを言ったり、どんなことをしたと思う?」
等をたずねながら、お子様と一緒に物語の世界観をシェアさせてもらうのも、とても良い方法と言えます。

きっと、保護者の皆様も、リアルタイムで同じように読書感想文で苦労なさったかもしれません。
それもまた、今となっては懐かしい思い出であると同時に、あのときの苦労をお子様目線で一緒に考えてみることも、今だからこそできる経験であり、
「そうか、語彙力って、こんなに変わるんだ。今では当たり前に使っている言葉も、子供時代には、どんな言葉で伝えていたのかな?」
という振り返りの学びにつながります。
タイムカプセルを開ける気分で、お子様の感受性と想像力・創造力、そして表現力のご成長を見守っていただけると嬉しいです。

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